ずっと雨だった


あたしはただ


ただ上を見て立ち尽くしてた


目から溢れる泪は


落ちた滴と溶け合い


心を冷やした


そっと目を閉じれば暗闇


それはあたしの世界で


あたし以外誰もいなくて



だから目の前に傘を持って


君が現れたときは驚いたよ


強引にあたしを引き寄せて


雨の当たらない世界へと


足を踏み込ませたんだ



そして気づいたんだ


自分のいた世界の小ささを


大丈夫だよ、って


言ってくれた君の世界の広さを


もう独りじゃない