こ、怖ッ・・・・・・・
その2人の間にいるあたしは、
怖くて佐野亮太のほうに近寄る。
「あれ? そんなにこっち寄ってきて、
そんなに俺と2人になりたいの?」
いや、違うから。
顔に青筋立てて、口元をひくつかせながら
佐野亮太を見上げる。
「~っ!! もういいわよ!!」
何故かもう観念してくれたのか、
ぷりぷり怒りながら女の子が去っていく。
少し遅れてから、
ハッとしたようにあたしを見つめ、あいつも女の子の後に付いてった。
あいつが見えなくなると、
あたしからパッとはなれる佐野亮太。
「あの人たち誰?」
「え? 別に・・・・・・」
「あんな事言って失礼極まりないな・・・」
アイツたちが消えていった方向を見つめる。
もう会うことはないかな・・・・・
「ねぇ」
「ん?」
「何で、助けてくれたの?」