心の中で密かに決心したあたしは、
座ったまま床を這うように優に近づく。
それはもうピッタリと。
「離れたりくっついたり、
ほんと気まぐれだな。この猫」
「猫じゃないし・・・・」
少し膨れながら睨むと、
優しく微笑む優がいた。
ポンポンって頭を撫でると、
「初めから何も変わんねぇ。
初めて見たときから愛は猫だよ」
「初めて・・・・・・?」
優の言葉に、初めて会った時の事を思い出す。
『どこ見て歩いてんだ、チビ』
おっと、あんまいい思い出でないようだ・・・
苦笑いしながら、
ふと頭にあることがよぎる。
なんで、猫?
あたしが猫っぽいことしたのって、
文化祭のときだけだよね?
初めってあったときって、
あのイチャモンつけたときでしょ?