茉莉恵と友哉の両方が数学の点数で平均点以上を取ったら、
辻井陽太がご飯を奢るという約束をしていたらしい。

それに私と彩紗が加わって、出費が増えてしまった。
会計を終えると彼は私たちに出世返しを要求した。

「大丈夫、カラダで返すから!ね」

と茉莉恵が言うと、

「俺は年下は興味がないです」
と言ってレシートを丸めて茉莉恵に手渡すと、

「俺行くわ、またなガキども」と言って駅のほうへ歩いて行った。

他の3人はカラオケに行くらしかったけど、
薄暗くなり始めている辺りをみまわして私は帰ることにしたのだった。