【ある街を旅するとき、自分の足で歩いた分だけ、その街を知ることができる】と聞いたことがあった。
前日ミッドタウン・ウェストにあるジャズバーで雛子と二人、ビールとカクテルを22時頃まで飲んだ。
気付けば朝から出歩きっぱななしの二人は酔いがまわるのも早く、
日本でならこれからという時間に解散して私はホテルに帰り、眠った。
アメリカでIDの提示を求められずに飲酒できることに改めて自分が大人になったことを実感した。
そして昼前までぐっすりと眠り、身支度を整えてカーテンをめくって見た空の日差しは強かったので、
フレームの大きなサングラスを頭に載せ、最小限の荷物をトートバッグに入れて部屋を出た。