小走りで渡り廊下を抜けて教室に戻る間に私は、 自分の晴れない気持ちとすれ違う生徒たちの浮かれた雰囲気とに 大きなギャップを感じていた。 一瞬考えたけれど、すぐに金曜日だと言うことを思い出し、納得した。 きっと彩紗はまだ走っているだろうから、グラウンドへ行って見ようと思った。