私が「げええええええ!」と叫ぶと、
彩紗は口や目と言った顔面の穴をすべて広げて絶句していた。

「うるさいっ、帰ろうよ!」

そう言って茉莉恵は彩紗の頭をはたいた。

「ウチなんも言ってないじゃん!ももちゃんじゃん」

「あんたは顔がうるさいの」

聞きたいことがたくさんあってパンクしそうだった。
とりあえず校内を出たら今日こそ根掘り葉掘り聞いてやる、私はそう思っていた。