行列が200メートルほど進んだとき、
雛子が両手にミネラルウォーターのペットボトルとチケットを持って戻ってきた。

「ありがとう」

私がひとつずつ受け取っていうと、にこりと笑って、

「これ見たら、何食べる?チョコのピザか、有名なハンバーガーか、
 ブルックリンにあるステーキハウスに行くか」と言った。

「チョコのピザってなに!」

思わず声を大きくした私に雛子が目を丸くして嬉しそうに、

「ももちゃんらしいね、じゃ、そこに連れて行くよ」

と言った。