このときの私が何も理解できなかったこの言葉も、今なら分かるような気がする。



それと同時に、茉莉恵はいったい私の何年先を生きていたのだろうと、
そんなことに早く気付いてしまった彼女は幸せだったのだろうかと、
思うままに我侭に人に感情をぶつけることがあったのだろうかと、
【今】の私なら、そんなことを話しながら、
茉莉恵といくらでもお酒を飲めるような気がしてならない。