「純!なんで?」


入口には例の浮気相手がいた。
名前は分からない。


「お、君代。これから予備校だよ。毅待ち」


「だって…タカ、タカ…タカノとかって言ってなかった?」


なんでタカノくんの名前なの?本当に友達少ない。


「ごめん…言いづらくて。それだけ。もうすぐ毅が来るから、そしたら」


「…わかった。信じる」


君代…ちゃん。あなたも切ないね。
私達が愛を初めて知った、この花巻純は、赤ちゃんと一緒。
どんなに愛を注いでも、返し方が分からないの。
それでも耐えられる?君代ちゃん。


前回会った時と違って、余り化粧をしていない。
童顔で愛くるしい顔をした君代ちゃん。
多分私より年下なんだろう。





「大丈夫だよ。君代…ちゃん。私達、ちゃんと別れたの。別れたっていうほどの付き合いでもなかったし。友達に戻れるくらいだからね」


私からの支援物資に1番驚いたのは、君代ちゃんではなく、花巻くんだった。



「私達は友達。あなた方は恋人。それなら安心でしょ?」


「…あたし、純から友達まで奪うような女にはなりたくない。わかりました」



そんな時、花巻くんのメールがぶるぶるしだした。