「ちょっと休憩入れようか」

真知子さんとしたら珍しく短時間で休憩を入れた。


最近どうにも真知子さんに対して、屈折した態度でしか接する事が出来ない。


そんな情けない程あまのじゃくなボクに、あくまで真知子さんは穏やかな態度を変えない。


それが嫌で仕方がない。


ボクに対して、もっと強い感情を動かして欲しい。
赤ちゃん扱いは止めてくれ。
何だその態度は、って対等の立場にボクを引き上げ、喧嘩を仕掛けて欲しい。


「真知子さんは日和見(ひよりみ)的な感じだよね」


今日はこの言葉でけしかけてみる。


「日和見って、何に対して?」


いつもの平然とした真知子さん。


「ボクの進路が気に入らないんでしょう?なんでそれについて言わないの?」


「毅くんには毅くんの生き方があるでしょ?自分の人生、ルールは自分。指針は毅くんが決めなさい。私は応援するから」



ぐうの音もない。



しかも

「毅くんが決めなさい」

って、また子供扱い。


多分、ボクはまだ真知子さんに取って、軽音のマスコットボーイに過ぎないのだ。




その時ふと思った。




カナメ祭には真知子さん達はみんな来てくれる。


その時に気持ちが伝わる歌を歌いたい。
真知子さんの為に。




ラブソングかよ〜有り得ねぇ(笑)