「小堀さん…?どうしました?」


「あ…っと…その…」


わたしが玄関でオドオドしていると、嶋村さんがニッコリと笑いかけた。


「少しちらかってますけど、せっかくいらしてくださったので、お茶でも飲んでいって下さい」


…そういう嶋村さんは、仕事から帰ってきたまま横になっていたのか、ネクタイはほどけ、ワイシャツとか全体的によれっとしている。





…仕事で、疲れてるんだ…。





やましい気持ちで見ていた自分が急に恥ずかしくなって、わたしは中へと足を踏み入れた。