「――な…なんで、どうして…ッッ!!??」


アワアワと動揺している嶋村さんを見て、やっぱり迷惑だったのかと不安になる。


「あの…オーナーに、頼まれまして…」


わたしがそう言うと、嶋村さんは一瞬ムスッとした顔で「あの親父め……」と呟いた。


……やっぱり、突然訪ねてくるなんて、厚かましかったんだ……。


急に気持ちがしょんぼりとしぼんでいく。


「…ごめんなさい…。嶋村さんの迷惑を考えなくて…。様子を見てくるように言われただけですから…あの…もう、帰り…―――」


最後まで言い終わらないうちに、嶋村さんが慌てて首を振って言った。


「めめめ迷惑だなんてトンデモナイッッ!!!……夢かと、思って……」


嶋村さんの顔が真っ赤に染まる。


「と、とにかく、中へどうぞ…」


そう言われて、迷惑じゃないとホッとしたが、ふと我に返って再び心臓がバクバクと波打ちはじめた。


――…わたし、こんな時間に一人暮らしの男の人の部屋を訪ねるなんて、どうかしてるッッ――///!!!


カアアアア…ッと顔が熱くなる。