「―――荘司くんは四ヶ月前にアメリカ駐在から帰国したばかりなんだけど、とにかく仕事人間で…、


しかもよくこなしてしまうから、帰国してから一ヶ月、ほとんど休みなしで働いていたんだ」


仕事ができるのはこの間のイベントで知っていたけど、まさかアメリカに駐在…!!??


「それでろくに食事もとらないから、見るにみかねて、お昼は必ずうちの店に来てランチをとるようにさせたんだ」


わたしは余計な口をはさまず、ただただ頷く。


「最初は…彼も渋々それに従ってた。でも―――」


オーナーはわたしの方を見てニコリと笑った。


「君に、好意を抱くようになってからは、自分から来るようになった」





……え…―――――





自然とわたしの頬が真っ赤に染まる。





「私はチャンスだと思った。彼女ができれば、ワーカホリックなのも多少改善できるんじゃないか――」


…それで、あんなに熱心に嶋村さんを勧めてきたんだ…。