「せっかくこうやって久しぶりにみんなで集まったのに……なんでこんなふうになるの……」


そういって、奈津美はポロポロと泣き出してしまった。


そんな彼女のもとに婚約者である遠藤大輔が駆け寄る。


もうさっきまでの楽しげな同窓会はどこにもなかった……。


「もういいよ」


「?」


沈黙を破ったのは犬飼くんだった。


麻里子の、そしてみんなの視線が彼に集まる。


「俺がやるよ。それでいいだろ」