内山くんもうまくやってくれたみたいだ。

まずは「仕掛け」は成功だ。


ただまだメールアドレスがゲットできていない。

やはりここはこちらから仕掛けるしかないか・・・

不自然にならないシナリオで。




翌日、吉村紀子へのクリスマスプレゼントを何にするかかなり悩んだが、

結局渋谷の伊東屋で「猫のカレンダー」を買って、

カードと一緒に封筒に入れて渡すことにした。


クッキーのお返しとしては手頃なところだろう。


もし猫派ではなく、犬好きだったとしても、会話のネタにはなる。




「吉村紀子さま クッキーどうもありがとうございました。

ことし一番最初のクリスマスプレゼントでした。


そしていつも笑顔をありがとう。

毎朝、元気づけられています。

でも、木曜と金曜は顔が見られないのが残念です。


紀子さんは自分でケーキ作るんですか?

もしそうなら、ケーキの写真送ってください。


いいクリスマスを。ヤマジョー yamajo×××@×××ne.jp」



12月24日の水曜日、


「これ、来年のカレンダーです。

気に入らなければ誰かにあげてください。」



と言ってSバックスのカウンターで、吉村紀子にカレンダーとカードの入った封筒を渡した。


たぶんこれがことし最後の二人の会話だろう。




来年はいい年になるだろうか。


できるなら独身最後の年になって欲しい・・・