この前「JJ」に、恭子と二人で行ってみた。


「あれー、何ですか、この組み合わせ?」


内山くんが、目を丸くして驚いた。



恭子が、まだ財布に入っていた内山くんの名刺を出して、

「カクテル1杯サービスお願いしまーす。」

と言って、みんなを笑わせた。




5月の連休明けに、

恭子の新入社員研修の仕上げの合宿が神奈川県のY市であり、連休最終日に、ドライブがてら、オレが恭子を送って行くことになった。



「そう言えば、Y市には願叶神社というのがあって、オレはほんとはあの1月12日は、仕事でそこに行ってるはずだった。」


「へえ、そしたら、逆に私の願いは叶わなかったかも。よかった。」


「ちょっと寄ってみる?」


神社でお参りをし、参道を降りて来ると、行列が見えた。

これが例の茶屋だな、と通り過ぎようとしたら、そこに見覚えのある顔があった。


「あれ、部長、ここでなにしてんですか?」

チャボウズの胸には、「日本茶インストラクター」というプレートがあった。

「おう、ヤマジョーか、久しぶりだなあ。元気か?

実はここは女房の実家でな。

客が来ないんでつぶれそうだったんだが、おまえの企画で救われたよ。

なんだっけあれ、幸せのなんとかって。」


またもやられた・・・


「いまやオレが社長で、いま近くに2軒目を出そうかと思ってるんだ。東京にもそろそろ進出して行くから待っててくれ。じゃあな。」



なんと、ここにもラッキョウがいた。

                  

(完)