よろめいて、地面に膝まづくムムに老女は意地悪な口調で言いました。



「これくらい、大丈夫です……親方」

ムムは顔を上げて、老女に言いました。

そして、碧く輝く石を胸に抱きながらゆっくりと立ち上がりました。

息を整え、目を閉じてムムは右手を地面にかかげます。
そして、呪文らしきものを唱えます。

けれど、なかなか風は起きません。 親方がやった時はすぐに風が起きたのに……。
ムムはすごく戸惑いました。