師である、老女はワインをぐびぐび飲みながら眺めています。

「つむじ風もまだ呼び出せないのかい? 情けないね」
ニヤニヤ笑いながら意地悪な言葉をムムにぶつけます。
そんな野次を気にせず、ムムは呪文を唱え続けました。

――ふわぁぁっ
すると、小さなつむじ風が生じました。まるで、つむじ風の赤ちゃんみたいです。それくらい小さなつむじ風。

「おや? ずいぶんとめんこい風を喚んだもんだ」