「ああ。今?…うん、仕事は終わったよ」

目が覚めると男の声がした。
ソファーの上で寝転がって携帯電話で話をしている。
…沢木だ。

「はは、バッカだなあ…おまえだけだよ…
 友達とメシ食べたら、行くからさ。
 友達の家から、おまえの家近いし…」

沢木は誰かと電話をしていて…
切る間際に、『ユカ、愛してるよ』と言っていた。