「ジン」

「どうなさいました?」

ジンが庭の手入れをしていると、ブロンドの髪に緋色の目をした少女が声をかけた。


「森に何かいるの。獣の気配じゃないの。何だろう……?」

「何でしょうか……って……。リティア様!?」

ジンはキッとリティアを睨みつけ言った。

「また行ったんですか!?あれほど森に行くなと申し上げたのに!」

「でも16になったら森に行けるってみんな言ってるよ!何で?何で私は駄目なの?」


同じ年の友達は、当たり前にすることが、自分には出来ない。

リティアは悔しくて悔しくて、仕方がなかった。