「私ね、瑞江さんに言ったの。

『アドバイスありがとう。
教授に断る決心がついた。
瑞江さんに話してよかった。
でも私は胃が痛くなるほど溜め込んだりはしないから心配しないで。
もし涼くんが私に似てるなら、彼もストレスをうまく解消するすべを、そのうち身につけられると思う』

ってね」


そこで陶子さんは、晴れやかに微笑んだ。


「どうやらあなたも、うまくコントロールできるようになったみたいね。

瑞江さんも、天国で安心したんじゃないかしら。
大人になったって」


「………」