「俺、アイスティー飲んだあとから記憶がないんだけど、あのあと眠っちゃったのかな」


「…ごめんなさい」


世話をかけたのは俺の方なのに、陶子さんが謝るので不思議に思った。


「実はあれ、カクテルだったの」


「カクテル?」


「ロングアイランドアイスティーってね、アイスティーじゃなくて、カクテルなのよ。
ごめんね、だまして」


「ああ、それで…」


だから俺が一気に飲んだとき、陶子さん慌ててたんだ。


記憶が途切れる寸前のことを思い出した。