冷蔵庫の扉を開けると、奥のベッドで陶子さんが体を起こした。


冷蔵庫から漏れる明かりで陶子さんの顔が見えた。


思った通り、彼女の肩には細い紐がかかっているだけでむきだしだった。


鎖骨から下はシーツが隠しているが、俺は視線を冷蔵庫に戻した。


「ごめん、起こした?喉が渇いて」


「ミネラルウォーターが入ってたはずよ。
気分は悪くない?」


「うん、大丈夫」


俺は見つけたミネラルウォーターの瓶を取り出した。


扉を閉めると冷蔵庫内からの明かりがなくなり、部屋はまた薄暗い闇に包まれた。