「俺は!由美に身体もらっても全ッッ然嬉しくねぇ!!」


「タッちゃん…?」


達也は切なげに微笑むと、由美のはだけた服を直し、

「由美の身体を奪いとっても、由美の心までは奪えねぇもん…。そんなの、意味無い。俺は由美の心が欲しい」


「タッちゃん…ごめんね…」



「謝んなッ」


達也はぽんッと由美の頭に手をおくと、慈しむように優しく撫でた。


「俺をフッて後悔しても知らねえからな!!!」


由美は涙をこぼしながら、少し微笑んだ。




『ありがとう。タッちゃん…』



「やっべ…熱まわってきた…こらッそんなとこにいつまでも突っ立ってると風邪うつるぞ!
早く出てけッ」


「タッちゃん、じゃあ…明日、学校来てよね!!!」


「わかりましたよ。それじゃ、またな!」


「ばぃばい!!!」


由美は達也の部屋を出ていッた。




「…くっそ…いきなり失恋かよ…」


達也は、溢れてくる涙を止めることができなかった。