え…何が起きてんの…?



唇…タッちゃん…あたし…


キ…ス…?


「いやあッ!!!」

ドンッ。


由美は達也を突き飛ばした。


「な…なにすんの!!!」


由美が真っ赤な顔で言うと、
達也は冷静に答えた。


「ずっと好きだったんだよ。だから、キスした。」


「え…。」


うそ。嘘だ…

だって、そんな…ずっと一緒にいたのに。



「ばか。お前、鈍感すぎんだよ…由美…」


あ…。そういえば、中2の頃、好きな人をタッちゃんに聞いた時、

『俺のすぐそばにいる人』

ッて言ってたことがあった…。


てっきりあたしは、タッちゃんと席が隣だった美穂ちゃんのことだと思ってた。

あたしの…ことだったんだ…。


「ごめん、タッちゃん…気付かなかった…本当、あたし鈍感すぎだあ…」


「謝んなよ。…それで、返事は…?」


…困ったなあ…

タッちゃんのことは好きだけど…それは幼なじみとしてだし…。



「あたし…タッちゃんのこと、男として見れないと思う…。だから…」


ダンッ!!!

「きゃッ!?」


タッちゃんはベッドからいつの間にか起き出していて、あたしの顔の横の壁に両手をついていた。


「じゃあ、男としか見れないようにしてやるよ…」