『・・・エミ?』

「彰、今どこ?」

『エミの家の近くのコンビニ』

「いつからいるの?」

『学校出て、その・・・エミの家の前行ったり、ここ行ったりしてて・・・』

ずっと?
状況が上手く把握できなくて、意味がわからなくて、また涙が出てくる。
服の袖でグイッと拭って、彰に声をかけた。

「今から行くからっ・・・待ってて!」

一方的に電話を切って、手元にあったマフラーだけを手に取って、家を飛び出した。
どうして待っていたのかの理由も考えず、ただひたすら走り続けてコンビニに向かった。
入り口の近くのゴミ箱の横に、彰は立っていた。
近付くと、いつから其処に居たのか、頬が真っ赤になっていた。