二十三万の請ってた、はるおちゃんもそのぐらいだった。なおとは本業に戻る事にした。
一生トラックの運転手でいいや、二十一歳のときである。

なおとは仕事のコースが変わって、夜の配達になった。夜十二時から朝八時までだ。お肉の冷凍パックをコンビニに配達する仕事だ。六月ごろから始めたのだが夏になって、眠れなくなってきた。クーラーもぶち壊れてきた。外の風にでも当って地べたで寝ようとしも、眠れない。そんなこんなで、仕事をしてた。
「今日も缶コーヒーちょうだい」
なおとは配達さきの仲のいい店員と、缶コーヒーを飲みながら競馬の話をする。
「やられたよ」なおとが言った
「なおちゃんの方式でとったよ」
「いくら」
「十五万ぐらい」
「よかったね」
「コーヒーおごるよ」
なおとは缶コーヒーを一気飲みして出て行った。

仕事先にはこう言う所が何軒かある。情報収集だ。八時間のうちに六十六件回る、夜なので道はがらがらだった。またコンビニに着いた。
「昨日当たった馬券が有るけど取り替える?」なおとは言った
「いくら」
「三万六千二十円」
「コーヒーおごるから三万六千円にしてくれない?」
「いいよ、こんどまたもってくるね」
ココの定員は当たった事がまれで、皆に自慢したいのだ。小さい当たり馬券はチョクチョク持ってきた。