誰を待たしてるんだろう?
大切な人?

友達かもしれないし、
恋人かもしれない。

携帯を胸に抱きしめて、
空を見上げる彼女は誰を想って、今雨を眺めてるんだろう。

初めて会った女の子。

なのに僕はその女の子が気になって仕方なかった。


ピリリッ―

「…っ!」

雨の中でも確かに聞こえた携帯の音。

電子的なその音に、慌てて電話に出た彼女の横顔には微笑み。