あの
小さな思い出の
水玉のカチューシャは
二年前に
貴の家で遊んだ日に貴に取られて
それ以来
見つからないままだと聞いた。




「きっと
天国に持って行っちゃったのよ。」



貴のお母さんは
笑いながら
そう言った。




ほんの
小さな思い出。



「カチューシャ
可愛い。」




だけど
ウチにとっては
大きくて
華々しい思い出。







ウチが、どれだけ
貴が好きだったか
知っとる?