「お前、変わった物もっているな?その腰からぶら下げているものはなんだ?」


 あ~リンさん?


 あれは剣というものでして・・・


 まぁいいや。子供のやり取りに、大人が口を挟むことじゃない。


「コレは、昨日お父様から買ってもらった、ドーラ製の特注ソードだ。お前みたいな貧乏人には、一生手に入らない代物だろうよ!」


 ・・・・・・・・お~い、保護者。どこにいる~?


「ふ~ん、いらん。そんな棒切れなんぞ。私はそんなものなくても、お前より強い。」


 リンさん、お願いだから火に油を注がないでくださいますか?


 子供とはいえ、剣を持っている相手に丸腰で相手をするのは危険ですよ。


 お前、実はファイアルの民じゃないのか?


「リン、あのな・・・一応、危機管理というものをだな・・・。」


 さすがに、子供のやり取りとは言え、ここら辺で止めとかないと、怪我をするだろうと口を挟むが・・・。


「おのれ・・・よくも、ファイアルの誇り高き貴族たる、ギル様を、子供だからって容赦はしないぞ。」


 頭に血が上ったギル君が剣を抜く。


 お前も子供だろう。