４ヶ月

帰りの車のなかでのお母さんは静かだった。何か言われたのかな？

私は疲れていたので、家につくとすぐ部屋へ行き眠った。



｢‥なんだって！まさかっ…｣
｢だから、４ヶ月間凛に精一杯生きてもらいたいの。家族皆で支えあって凛に生きてもらいましょうよ。｣
｢凛は１ヶ月で死ぬかも知れないんでしょ？…凛には言ったの？｣
｢蘭！そんなことを言うな！凛は生きるんだ！俺たちで生かすんだ。｣
｢凛には、言わないつもりよ。聞いたらどんな気持ちになるか…｣
ｶﾞｼｬｯ
ドアが開いた。
｢みんなでなんの話？凛が死ぬってなに？凛は病気なの！？答えてよ！！｣
｢隠すなんて駄目よね。凛、あのね。凛はあと４ヶ月しか生きられないの。重い病気でね、もう治療の施し様がないって。黙っててごめんね｣
一瞬、お母さんが何を言ってるのかわからなかった。私が死ぬなんて思ってなかったから。わかりたくもなかった。

｢‥じゃうの。私死んじゃうの？｣
意外と冷静に話す事ができた。
｢いずれみんな死ぬわ。ただ、凛はあと４ヶ月しかないのよ。｣
｢そっか。なんだよかったよ！余命がわかれば、どんな風に残りの人生生きようかって決めれるしね。｣


辛かった、すごく辛かった。でも残りの人生を無駄にしたくない。挫けてても、あっという間に終わっちゃうから、笑って見せた。目には涙が滲んでたかも知れないけれど、精一杯生きて見せるから泣かないよ。