吉川は、去年から月高に来た新米教師。23歳でイケメンですごく人気なんだけど、私にとったらただうざいだけ。
「失礼しますー」
「おう、やっと来たか。お前ね俺の授業で寝すぎだよ。教えてる側にしたら、あんなに気持ち良さそうに寝られたら辛いんだよ!」
「はぁ…。でも眠いんですよ。最近かなり眠いんです。」
「なんで?」
「わかりません。寝不足なのかな?寝てるけどな。」
「ま、何かあったら言えよな!」
「わかりました!では。」
「じゃーな。」
今日はいつになく優しい。ちょっと、ドキッとしてしまった。あの顔にやられた子が何人居るだろうか。
その瞬間、私は床に倒れた。心臓が締め付けられている気がした。誰も通らない。苦しくて、苦しくて意識が無くなった。