―――――…。



しばらく、わたしは呆然としていた。


だって、あの、性悪男がだよ?


さっきの態度が嘘のように、立派に、優等生らしく、挨拶してるんだよ?




―信じられない…。



あんな奴が生徒会長なんて、この学園、大丈夫なの!?




……でも。



入学してしまったものは仕方ない。



今、私が出来ることは

アイツがもう二度と関わってきませんように…


そう、祈ることだけだった。



でも、自分の中のどこかで。



そういう訳にはいかないんだろうな、とも、思っていた。



そんな私の思いは、見事に当たることになるのだが…。


そんな事を、今の私が知る訳がなかった。