「さっきの質問なら、もう答えたけど?離して」


あくまでも強気で言った私。

だって、これが性格だから。



「―ふぅん…」

そっと顎を掴まれ、顔をじっと見つめられる。


ムカつくけど、これでは顔を背けることが出来ない。仕方なく、その男子の顔を見返す。

かなりの至近距離。
白く透き通った肌に、切れ長の鋭い目、高い鼻筋。

何て言うか、やっぱり私が言うのもあれだけど…。

「わぁ…。やっぱ美っ人…」

さらりと、わざとらしく声に出して言って微笑を浮かべた。
「そりゃどうも」


その男子が、にっこりと微笑んだ。