「とにかくこんなはしっこにいたらかわいそう」

子猫のもとにかけより
抱きかかえた。
その時!!


ガタンッ


「きゃあッ」


船が大きく揺れ、
デッキに転がった。


「大丈夫!?つつじ」
「うん。
びっくりしたあ」
「おい大丈夫か??」


私たちの声が聞こえたのか、レン、心、陸もデッキに出てきた。


「今のはたいした揺れじゃなかったけど、これからもっと揺れるみたいだぜ?」
「中入ろう」
「りょーかいッ」


まずは紅葉に子猫を渡し
自分も美琴の手を借りて
立ち上がろうとしたが…


ああ…私、どんだけ運悪いんだろ…


さっきよりも大きな揺れがきて、私と美琴の手はあっさりと離れ…

海に放り出されてしまった。


うそッ…

私…溺れてるッ!?


「「「つつじ!!」」」
「みんッ!なッ…ガボッ」


みんなの声が聞こえるけど
苦しくてうまく返事ができない。

ダメだ…
だんだん意識が遠のいて行き…


私…
このまま死んじゃうのかな…

最後に…
レンと話したかった…





そこで意識は途絶えた。