『ヒドイな、お前。

俺の親切心で言ってやったのに。』



『サンキュ』


ここで礼を言っておかないと貴大の機嫌が悪くなる。

別に減るもんじゃないし、1回くらい…言ってやるよ。



『そんなんじゃすみれさん、振り向いてくれねぇーぞ。

俺には昨日のバーテンさんとお似合いに見えたけど。』


やっぱり…そう、見えたのか。

荒川泉とすみれさん。


確かに、画になってた。



『でも俺はお前を応援する。

だって俺、お前の友だちだし。』



じゃあな、と言って貴大は席を立った。

やっぱアイツ…いいヤツだな。


俺はカレーを流し込むと食堂を飛び出した。