「すっかりお母さんになってしもうたな」

その夜。

柏原家は久々に賑やかな雰囲気に包まれた。

夕食後、睦海を抱いてあやす真由を見つめて光が呟いた。

「大人になったでしょ?」

そう言って胸を張る真由。

周りはまだまだお子様な対応しか出来ない真由を見てクスクスと笑った。

「ちょっと寝かせてくる」

真由は立ち上がって2階に上がった。

その昔。

この家で居候していた時に俺が使っていた部屋に今日は泊まらせてもらう事になっている。

真由が2階に上がったのをきっかけに光は話を切り出す。

「門真さん、彼女との結婚はどうして決めたん?」