「ママ、あのね!!」

家に帰って俺が三つ子達を順番にお風呂に入れている間、ずっと真由に今日経験した話をしていたらしい。

三つ子の後に風呂にやって来た睦海は…

半分寝かけで。

三つ子よりも手間が掛かった。



「4人とも、よく寝ているわね」

真由がクスッ、と笑った。

「一番熟睡しているのは睦海だろうけどね」

俺はそっと寝室のドアを閉めた。



「むっちゃん、本当に楽しかったんだね」

「あのはしゃぎ様、真由にも見せたかったよ」

リビングで真由と二人、ゆっくり話をする。

最近、ほんの少しの時間でも二人の時間を作るようにしている。

特に知樹、泰樹、桜が退院してからは。

結局、子育ては大半を真由に任せなければやっていけない。

お店の事、レースの事で俺自身が精一杯になってしまって、時々しか手伝えないから。

少しでも接する事で真由の不満が解消されたらいいなって…

「そーちゃんは楽しかった?」

それでも真由は。

俺の事を気遣ってくれる。

「うん、楽しかったよ」

「そう、なら良かった」

そう言って笑ってくれる真由が堪らなく愛しく思う。