「いらっしゃい。お、建都お帰り。珍しく美希ちゃんと優馬くんもいるじゃない。
えーっと、新しい友達？」

ケンちゃんのお母さんがたった一人で続けているお店。彼女はすごく気さくで、あたしのことを快く受け入れてくれた。
壁一面に、たくさんの写真が貼られてる・・・。
小さい頃のケンちゃんらしき男の子がたっくさん。その多くが、ユニフォーム姿で写っている。


「祝　全国ジュニアサッカー選手権出場」


壁に貼られた一際目立つ横断幕にはデカデカとその文字が書かれていた。
そしてその下に、チームメイトの集合写真。
真ん中にいるのはケンちゃんと、藤谷？


「ケンちゃんて、サッカーしてるの？」

「おう、優馬と小さい頃から地域のクラブチーム入ってさ。
あれは小６の頃、そのチームで全国大会に出たときのやつ。
今もサッカー部入ってるけど、優馬はジュニアユースにもスカウトされて、
夜から隣町のグラウンドまで通ってるんだよ。」

「へぇ、、なんか、２人ともすごいね！」


なんだか少し、２人を遠くに感じた。