ササササササ・・・


春の海は、透き通るような蒼い空と
水平線がわからないくらいに広がっていた。

「毎日、海見れるなんていいな・・・。」

「そぉ？晴れてる日はうんざりするくらい、
さわやか～って感じるけれど、うちは東京の方が何億倍も楽しいし、
快適だと思うけどな。てか、どうして璃良はこんな田舎町に引越してきたの？」

「お父さんの転勤で。東京に残るっていう選択もあったけど、
お姉ちゃんは大学通うために一人暮らしするって言い出すし・・・。
それだったら、ついて行っちゃえ！みたいな感じかな。」

「そっかぁ。色々大変だね。
何か困ったら相談してよ？出来る限り力になるからさっ。
ほら、ケンちゃんも優馬もいるし。まあ、お調子者とぶっきらぼうだけどね。」

「おまえ、何失礼極まりないこと言ってるんだ？まったく。
これだから女はヤなんだよ～、な？優馬。」

「・・・あぁ。」

「話聞いてんのかよ？優馬までそんなんじゃもうだめだめだな。」