帰り道、
愛ちゃんと別れて歩いていると前から藤谷が向かってくる。
何か忘れ物でもしたのかな。
藤谷と目が合ったので、バイバイ、と小声で言うと、

「・・・あいつとは、つるまないほうがいい。」

藤谷から出た言葉に璃良は驚く。

「あいつって・・・?愛ちゃんのこと?」

「町村はやめとけ。何か、きっと起こるから。」

それだけ言うと、藤谷は道を引き返して走っていった。

「藤谷、愛ちゃんの何を知ってるの?意味わかんない。」

薄暗くなった1本道を歩きながらつぶやいた。