『神田くんだ。』

その瑠璃の一言に反応して、俺も瑠璃の視線にあわせ、ひとりの男に目をやった。

…神田拓也(カンダタクヤ)。
とにかく人気のある男で、なんでもこなせるカンペキ君。
運動も得意で、2年にして野球部のエース。
短髪がよく似合い、顔立ちも良く、背も高い。
オマケに勉強も好き嫌いなくまんべんなく得意。
それでいてそんなことを鼻にかけない努力家。
…なんか、カンペキすぎる奴。