「そういえばさ、都っちって眼鏡してるけどさ、度は入ってないよね」
な、なんで分かったの？
確かに私はビンの底のような眼鏡をしている
でも中沢くんの言う通り、度は一切入っていない
理由は素顔に自信がないから
隠すためにはそれがちょうどいい
「図星って感じだね。ちょっと外して見せてよ」
「や、やだ…」
そう断ったのと同時に中沢くんの手が私の眼鏡にかかる
そしてスッと外された
「や、返して！」
ブスだって言われることを覚悟して私は中沢くんの持つ眼鏡に手を伸ばす
「…反則だよ、都っち」
私に眼鏡を取られまいと高く手を伸ばしながら呟いた
何が反則？
私の醜さが反則って言いたいわけ？
やっぱり男って見た目ばっかり
きっとさっきの告白もなしにしてって言われるんだろう
