「…まぁいいや、用ってのはねー俺と付き合って欲しいんだ」


…はい?


告白ってそんな簡単なものなの?
もうちょっと緊張とかしないのかな


「都っちは知らなかったみたいだけどさ、俺ら同じクラスなんだよねー」


今日は驚かされてばっかりだ
うん、なんとなくそんなオチだろうなって思ってたよ


「それで何て言うか…」

突然俯いて両手で顔を覆う彼


「読書してる姿に惚れちゃったんだよね…俺」


「冗談…?」


冗談だとしたら笑えない


「違う!本気だよ」


そう言った中沢くんは夕日に照らされてすごくキレイだった


ってそうじゃなくて


「さっきまでのあの軽い感じはどこへいったの…」


「軽い感じ?…うん、ちょっと無理してた」


だって恥ずかしいじゃんって顔を真っ赤にする


中沢裕紀…謎だ