ずーっと?
え、ずーっとそこに居たわけ?


「ふっ、考えてること顔に出てるよ」


“出てるよ”のよのところで私の鼻の頭を指で突っつく


「俺、都っちのこと気に入っちゃった」


み、都っち!?


「気に入られても嬉しくないですし、それにその呼び方イヤです!」


「…そう?」


じゃー何て呼ぼうかなって考え始めた中沢くん


「あの…何の用なんですか?」


中沢くんの声はどこか私をバカにしてるように聞こえる


「てか何で敬語?俺ら同じ年じゃん」


同じ年…ってことはつまり同じ学年


自分の他人への関心の薄過ぎに驚かされる


「都っち、どうしたの?まさか…俺のこと知らなかったとか?」


…はい、そのまさかですとも


あははと引きつり笑いを見せると中沢くんは深い溜め息を吐いた