ナハトの体調が回復した翌朝から、俺達は行動を開始した。
何しろこれから仕留める相手は、魔物の中でも上位とされる竜種だ。
事前の準備はしっかりとしておかなければならない。
まずは装備の充実が先決だった。
「資金は…たっぷりとある」
ナハトがそう言って、金貨のたっぷり詰まった小さな皮袋を持ち出す。
さすが貴族にして武器商を営むだけの事はある。
豊富な資金だ。
「好きな装備を…購入して…何なら魔法も…」
「いや」
俺は首を横に振った。
そりゃあ火の民にも魔法を扱う貴族はいるし、かの六英雄の一人アキラも、魔法剣という魔法を行使できたと聞く。
だけど。
勇気と力を誉れとするファイアルの民として、俺は剣にこだわりがあった。
手柄を立てるなら己の剣腕だけで。
これは俺のポリシーでもあった。
何しろこれから仕留める相手は、魔物の中でも上位とされる竜種だ。
事前の準備はしっかりとしておかなければならない。
まずは装備の充実が先決だった。
「資金は…たっぷりとある」
ナハトがそう言って、金貨のたっぷり詰まった小さな皮袋を持ち出す。
さすが貴族にして武器商を営むだけの事はある。
豊富な資金だ。
「好きな装備を…購入して…何なら魔法も…」
「いや」
俺は首を横に振った。
そりゃあ火の民にも魔法を扱う貴族はいるし、かの六英雄の一人アキラも、魔法剣という魔法を行使できたと聞く。
だけど。
勇気と力を誉れとするファイアルの民として、俺は剣にこだわりがあった。
手柄を立てるなら己の剣腕だけで。
これは俺のポリシーでもあった。