「44番!起きろ!早く出て来て運動場に来い」


看守が言った。僕は無言で固いベッドから下りると、檻のそとへ出た


そしていつものように看守長が挨拶するとくだらない国歌を歌わされた


僕はもう年寄りだからきついプレート工場で働かされることはない


まあ若い頃も看守に金を払ってよく免除してもらっていたが


僕は多分普通の犯罪者よりもいい待遇なんだろう


だが僕にはこんな薄汚いところで暮らしたくはない