「ウチの、精鋭部隊だ」


ボソリとランスは呟く。


「……昔からの、ウチの傭兵隊で生き延びている寄り縋り共、サ。本隊や親衛隊にも優とも劣らんと思うが……」


ランスはひとしきり話すと、満足気に剃り上げた頭を撫でる。


「……ハァ」


とりあえず生返事をした闘華は、今からの先行きに不安を感じていた。



上の人間だけで済む内容では無く、係わる人間を全て巻き込んで、事態は深刻な方へと向かう。


事の重大さに気付くのはまだまだ、先であった。