上に立つ人間の判断が狂えば、組織の方向は崩壊に向かう。



「俺達のような集団は、信頼と実績だけが、背骨に、柱になる……」


己の信念をランスは声にすると、さらに続けていく。


「30人死んだから、次を補充。俺達は、駒じゃねぇんだ。そんな事が、通用するワケがない」


ランスは自分の知り得る限りの情報と思案、先の鬼人との会見を照らし合わせ、説明する。


「っ!?そりゃあランスさん、つまる所、反乱じゃねぇのかい?」


ブレイドは唖然とした顔で、言葉を漏らす。


「宣戦布告なら、さっき済ませた……」


真剣な顔つきでランスは答え、闘華とブレイドを交互に見るのだった。